菊川駅 喫茶「チロル」

大通りに面している、小綺麗な喫茶店。先客で年配のご夫婦、寡黙そうな男性。昔ながらの椅子とテーブルだがデザインが可愛い。ピアノが置かれている。オーケストラクラシック、明るい洋楽が優雅に流れている。

店主である年配のご婦人が二人でモーニングセットとコーヒーを作ってくれている。世間話が耐えない様子だ。壁に飾られている絵画が綺麗だ。一人のお客さんと、新しく掲げられた富士山の絵画の話をしている。

コーヒーはスッキリとして香り高い。カップと受け皿の模様が欧風の青色で美しい。サラダは小ぶりだが、サッパリとした味。モヤシが入っているのは初めてだ。アクセントの温州みかんが可愛い。

常連の方が入れ替わり入店してくる。年配の、お一人様が多い様子。ゆったりと新聞を読む、初老の男性の姿が、店内のクラシックで欧風の可愛さの風景とマッチしている。女将さんの人柄なのだろう。純喫茶なのだろうに、タバコの気配がない。

お店側のお二人は絶え間なくお話を続けているが、それも店の雰囲気に馴染んでいて、ここだけの空間の心地よさを運んでくれる。窓際から見える大通りはいい天気だ。目を落とすと、外側の花壇に植わった、赤や紫、白色の花が可愛く揺れている。

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