新潟港から小樽港へ。真冬の吹雪、荒波に揺られながら、何とか到達したその朝。小樽の朝市である鱗友市場で朝食をとってから、徒歩で小樽駅まで向かう途中でたどり着いたのが、「小樽情報館」だった。小樽の倉庫通りの、運河に沿った旅情ある風景は素晴らしいが、とにかく寒いので、館内の暖かさは助かった。
館内には、お土産品のほかにも、小樽市の観光地の情報が多く入手できるコーナーがあった。英語のほか、多国語も対応しているようで、海外からのお客さんも何人か見かける。朝の8時過ぎのため、ゆっくりと館内を見学させてもらいながら、暖を取らせていただく。
さて、休憩コーナーの自動販売機で、ひときわ存在感を主張する、北海道限定デザインの缶コーヒーを見つけた。外は本当に寒く、雪の中をザックザックと歩いてきたので、暖かくて甘いものに対する生理的要求がとても高まっていた。
ごくり。すんごくあんまい。久しぶりに、こんなに甘いコーヒー飲料を飲んだ。「コーヒーとミルクとの懐かしい味わい。」と記載がある。材料構成を見る。最も多い原材料は、コーヒーよりも砂糖だ。でも、美味しい。ジョージアコーヒーは1975年生まれ、なのだそうた。似たような時代を歩んできた友人のように、不思議な親近感を覚えた。
そういえば、妻は子供の頃、コーヒー牛乳が大好きで、お小遣いをためては、缶コーヒーを買って飲んでいたそうだ。我が家の子供たちは、あまり好きでは内容だが、一般に、甘いミルクコーヒーは、子供たちの好物だ。
館内は暖かくて、ほっとする。小樽駅からはやや遠いが、観光地である小樽港や運河、倉庫街には近いため、旅行者にとっては、ここにこういう施設があるととても助かる。ほっと一息ついてから外に出たら、吹雪は止んでいた。