西大島「純喫茶ヤング」団地が見守る、昭和の暖かさ

都営新宿線の「西大島駅」から徒歩5分。生活感の溢れる「大島四丁目団地」の広大な敷地の中に、昭和時代にタイムスリップしたかのような喫茶店、「純喫茶ヤング」があります。テレビ東京の番組「出没!アド街ック天国」でも紹介され、多くの純喫茶ファンが訪問する「聖地」にもなっているようです。(以下の入店体験は、2018年時点のものです。)

日曜日の午前10時頃に入店したところ、先客として1名の初老の男性がいて、文庫本を開いていました。天井には豪華なシャンデリアが、壁側には古風なランプ電灯があります。壁には大きな鏡が掛けられていて、壁紙はタバコの影響によるブラウン色です。

スプリングの効いたソファーに腰を下ろすと、二人組の男性客が入ってきました。近所の電気工務店の方でしょうか。電気工事の設営に関する打合せが始まりました。「純喫茶ヤング」は、初老のマスターが一人で経営されているようですが、人の往来は多いようです。

大通りから離れているので、街の喧騒は聞こえてきません。スピーカーからオールディーズの洋楽が流れてきます。店内の光量は抑え気味で、読書にはちょうどいい雰囲気です。ゆったりとした時間が流れます。紫煙もさほど気になりません。(現在では禁煙になったそうです。)

モーニングセットを注文します。450円で、朝食には程よい分量です。厚めのバタートーストに、しっかりとした美味しさのホットコーヒー。壁のメニューには、パンケーキ、サンドイッチ、カレー、かきたまうどん、おろしハンバーグ定食など。定番のナポリタンスパゲッティは、前述のテレビ番組でも紹介されたようです。

最初は、少し入りづらいかもしれませんが、一度座ると、今度は出づらいかもしれません(笑)。周囲とは空気の違う、落ち着いた空間です。下町の純喫茶「ヤング」さん、いつまでも続いていてもらいたい、と思いました。

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