新潟県産米を100%使用、辛口に徹して造り上げたという。新潟県、吉乃川株式会社。普通酒ながら、北陸地法に出張に行くと必ずコンビニに置いてある、一般的かつ美味しいお酒である。ラベルに記載してあるが、「ワンランク上の定番酒」という位置づけが、本当に似合うお酒でもある。
立冬も過ぎだので、日が落ちるのも早く、肌寒さも感じるようになってきた。風呂上がりに、まずは冷水を飲んで体を清めて(笑)から、陶器のコップに入れて少しだけ温めてみる。ちょうど大吟醸の瓶が辛っぽになった後に飲んだせいもあり、ものすごい味覚の広がりを覚えた。良く言えば広がり、聞こえ悪ければ雑味、しかしお米の醸し出す不思議なブワッとしたまろやかさが舌には心地よい。やや辛口な所も良い。つまみは無くても十分に楽しめる。
新潟県の長岡市。きっと師走の今頃は、雪も深くなり始めているのだろう。ちょうど明日から、中国の四川省へ出張を予定しているため、日本酒の美味しさを記憶したいがために、あえて開封した。この荒っぽい切れ味というか、普通酒の風合いがいい。熱燗でも、そのままでも楽しめる自由度がいい。リラックスするには普通酒がいい。肩ひじを張る必要のない、庶民の幸せをすら感じる。