月桂冠「ザ・ショット」の2本目は、「艶めく（つやめく）リッチ」というキャッチフレーズだ。黄金の色調の背景に、控えめに渋い、月桂冠のロゴマーク。「THE SHOT」というタイトルを包むように、稲穂がふわっと白く描かれている。実に格好いい。誰のデザインだろう。セブンイレブンのプレミアムブランドのようだ。佐藤可士和かな。
冷蔵庫から取り出す。カテゴリー的には、ワンカップ酒なのであり、このまま飲むのが本道であろう。キャップをカキキッとひねる。本醸造の、豊かな香りがする。一口飲む。冷えてて、美味しい。やや甘めの香りと、日本酒「剣菱」のような、古酒っぽい芳香が残る。小さな容器から、高級感が溢れるようだ。
月桂冠「THE SHOT」（ザ・ショット）シリーズ、「艶めくリッチ 本醸造」と「華やぐドライ 大吟醸」、両方を飲んでみたが、どちらも美味しい。180mlという容量が、高級感に拍車をかけている（個人的には少し足りない）。これが「ビッグ！」とか「ジャンボ！」だと、高級感が失われてしまう。
2019年3月25日から全国で発売したそうだ。宣伝文句には、「NEXTユーザー」向けに、日本酒の新しい価値を打ち出す！とある。NEXTユーザーとは、「30代から50代」の日本酒ユーザーであり、商品名の「SHOT」には「一杯のお酒」のほか、「発射」や「打ち上げ」という意味もあるそうだ。明日に向かって前向きに飛び出していくというイメージで、「NEXTユーザー」を応援してくれる。新たな中年世代…いや、NEXTユーザーを、ワンカップ大関の世界（呑ん兵衛）へと誘う、粋な商品である。
