スターバックスコーヒー アリオ北砂店 100円でお替わり

西大島駅から徒歩圏内にあるショッピングモール、アリオ北砂の中にあるスタバ。常に混雑している。このフロアにはマッサージチェアがあって、200円で20分間くらい、Win-Winという音を立てながら肩がほぐれるマシーンが3台ある。これが中々、気持ちよい。だらしなく口を開けながらガタガタと揺れている中年の男性を見かけたならば、それは私かもしれない。

正規の料金で注文した嫁さんから、レシートをもらったので、100円でお替わりコーヒーを飲むために、長々とした行列に並んでみる。途中で「ご注文はお決まりですか」「メニューをご覧になりますか」と親切に声をかけてくれるのは、スタバのホスピタリティーなのだろう。レシートで100円のお替わりを、妻の代わりに飲み聞きました、というのも恥ずかしいので、静かな微笑で返した。

さすがにスタバのコーヒーは美味しい。本日のコーヒーは、TOKYOロースト。なぜ東京でなくTOKYOなのかといえば、きっと外国人にも分かりやすくするためなのだろう。GINZA、AKASAKAなど、A5が似合う。渋谷は片仮名でのシブヤかしら。横浜は微妙だ。ヨコハマ、と書くと、なんとなく昭和の歌謡曲を連想するのは、私の年代感のせいだろうか。

その点ここ「北砂」は似合っているようだ。本所、深川、門前仲町。これらはアルファベット表記にしたところで、なんとなく浮ついた空気しか帯びないだろう。下町特有の情緒と歴史と雑多感には、漢字しかない気がする。無骨な昔気質の相撲取りのような、どっしりとした響きがある。ごっつあんである。

では、近くに栄える、砂町銀座通りは、どうだろうか。砂銀、スナギン、SUNA-GIN。フラフラと通り抜けるとB球グルメ的な美味しい匂いが立ち込めて、ちょっとしたかわいい小物が売られていたり、だけど神楽坂ほどには上品でない(決して下品ではない)、心が和む商店街。この景色のどこが銀座なのかね、と思うけれど、これこそが砂町銀座である。

話がそれた。スタバのレジ待ちの列は、まだ絶えない。緑色に白抜きのスタバのロゴマーク「人魚セイレーン」は、ギリシア神話では、美しい歌声で船乗りたちを魅了して引き寄せたそうだ。「寄っておいで!」と、店先で元気に客寄せをする看板娘のようにも見える。気がつくとコーヒーカップは空っぽ。二杯目のお替わり、まだ100円で、できるかしら。

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