中国国際航空で、羽田空港から北京首都空港へ向かっている。午後4時になろうとするところ、機内食が配膳されてきた。
周りで頼んでいる声が多い、ビーフライスのほうを選んだ。小倉パイはデザートだろうか。副菜の箱が日本風だ。正月が近いから、かも知れない。
副菜は冷たく、これと言って特徴づける言葉が見つからない。何というか、中間的な味覚だ。大根の千切りの酢漬けが美味しい。他は目を閉じたら何を食べているのか分からないかも知れない。
主菜は温かい。牛肉も赤身を調理していて、嫌いな味では無い。ご飯を全部食べれば、お腹は膨れるだろう。
小倉パイは以外にも美味しかった。何となく安心できる味で、さほど甘くなく、硬めの皮もサッパリとしていて、つい全て食べてしまった。
コーヒーはマドラーがハートでかわいい。機内はやや寒いので、このコーヒーが一番、美味しい。深みがない一方で、どちらかといえばインスタントのような薄苦い渋みもあるが、口直しに良いタイミングでの飲み物だ。
まだ北京まで3時間もある。機内番組の映画一覧には興味を引くものは見当たらず、持ち込んだ文庫本「壬生義士伝」の続きを開いた。長いフライトだけど、読書には良い時間だ。