日本橋小伝馬町 コーヒーショップ いづみ

JR馬喰町駅は地下にある。小伝馬町のほうへ歩く。日本橋小伝馬町は、江戸時代は旅籠(旅館)が多く賑わい、のちに問屋街も形成したようだ。今でもビジネスホテルや洋服などの卸売問屋が多いビル街だ。小伝馬町には、江戸時代は、全国各地から江戸へ荷物を運ぶ馬と、それを管理する役人(伝馬役人)がすんでいたそうだ。大伝馬町、というのもあったようだ。この近くにある「馬喰町」は、「博労(ばくろう)」という、馬の売買をする商人が集約していて、それが「馬喰」になったそうだ。

コーヒーショップ いづみ

階段を上る。2階のフロアがすべてお店なので、意外と広い感じがする。土曜、日曜、祝日はお休み。のんびりしていて、良い。話は変わるが、個人経営の喫茶店の営業時間はとても臨機応変で、「今日は閉店しました」「しばらくの間、月曜と木曜のお昼は休みます。」といった看板が、急に扉に掛けられることがあり、楽しみに来訪したお客さんを困らせることがある。

午前中、さほど混んでいない

店内は暖かい。菓子パンを収納するためのトレイケースが見える。昼になると、ここにパンが並ぶようだ。お店の入り口には週刊誌が豊富に置いてある。喫煙も問題ないようだ。最近流行しているUSB充電などは無いが、ゆっくりとした時間を過ごすことができる雰囲気が、有る。

私は喫煙家ではないけど、このお店が自作したようなマッチ箱が、とても愛らしい。木製のプレートには年期が入っている。コーヒーもシンプルで美味しい。この周辺は「馬喰横山」駅が近く、その駅名の由来ともなっている横山町は、昔からの問屋街だ。商人たちの商談にも貢献してきたと思われる昔ながらの喫茶店が点在している。土日が休み、というのも、問屋街の商売人たちも休みだから、ということに由来しているのかもしれない。時代に影響されないポリシーを持つ、こういった小規模な喫茶店は、働き方革命の先端を走っているのかもしれない。

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