日光山系 鬼ころし ワンカップ

日光山系、鬼ころし、ワンカップ。北関酒造。98円だ。一週間の海外出張の前夜、日本酒を飲みたいけれど、開栓してしまうと味が風化してしまうので、飲みきれるサイズのワンカップ酒は、大いに助かる。

北関酒造は栃木県にあって、全国新酒鑑評会で『北冠 大吟醸』が金賞を受賞するなど、堅実な会社だ。栃木県は古くから日光街道が通り、商人たちの往来も多く、筑波山や日光連山などから清水が得られ、お酒作りにも適した土地であったようだ。

ただし、鬼ころし、というお酒は、どうやら、価格的にお得なお酒の代名詞のようなところがあり、手軽に購入できて楽しめるのは良いのだけれど、今ひとつ特徴にかけたブランドのような気がする。味も、何となく、日本酒だなあ、という程度。糖類などが添加されているので、何となく華やかな味覚だけれど、深い味わいは期待できないかもしれない。

それでも、ワンカップという飲み方には、独特の良さがある。コップに注いであじわうものではなく、あたりめなどの、濃いめのおつまみと一緒に、このままカプっと飲むのが、ワンカップ酒の本道なのだろう。下町を散歩するときに、高級街のネオンを求める人は、的外れだ。

いずれにしても、出張前に、日本酒の良さは楽しむには十分だ。美味しすぎても後が引くし、酷すぎればがっかりする。その真ん中を堂々と歩んでいるワンカップ酒の良さを、改めて感じることができた。

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