美吉湯 葛飾区東堀切 将軍吉宗が名付けた「お花茶屋」

葛飾区の堀切にある銭湯。最寄りの駅は、京成線の「お花茶屋」。ホームページの情報に寄れば、「井戸水を薪で沸かすお湯」なのだそうで、なるほど、そう言われてみれば、お湯が綺麗に輝いているようにも見える。入店したのは、午後3時30分の開店直後。お湯もまだ綺麗。大浴場は、壁から天井まで、清潔な水色系の色調が広がる。

この銭湯の周囲には、高齢者向けのデイケアセンター、子供達が集まる児童館、地域向けの図書館があり、お花茶屋駅まで続く、活気のある商店街も散歩できる。やや地方的な、京成線沿線の、独特のゆったりとした雰囲気で、昔ながらの銭湯も点在しているようだ。定休日を分担しながら、地域の皆さんの健康を支えているようにも思える。

近くの公園では、「お花茶屋ふるさとまつり」の準備の最中だった。紫陽花の花がきれいな季節。大通りからも遠いので、全体的に静かだ。「将軍吉宗が鷹狩りの途中で病気になり、茶屋の娘「お花」に看病してもらい回復したので、この土地をお花茶屋と名づけた」という。小松菜といい、将軍吉宗は名付け伝説が多い。

銭湯の周囲の環境も含めて、とても昭和の雰囲気が漂っている。駅からはやや遠いが、散歩道にはちょうど良い距離だ。集合住宅地からは、ほど良く近い。高齢の方々が多いようだ。皆さん、元気そう。葛飾区には、このような昔ながらの銭湯が、そのままの姿かたちで元気に残っているようだ。

大浴場の壁の絵は、男湯と女湯とに渡って続けて描かれた、大きな富士山。その下には、なぜか欧風の山脈やオレンジ色の山小屋がある。のどかな風景が描写されている。大浴槽のお湯は、やや熱め。天井は高くて、壁は水色。銭湯の建物自体は、随分と年季が入っているが、清潔に管理されているようで、良い。脱衣場の長椅子は、何度も修理の手が入っているようで、貫禄すら漂っている。

そもそも今回は、個人的な自転車の修理のために来た(チューブ交換だけで5,000円!次は自分で頑張って修理してみよう)。なかなか梅雨から抜け出せないような7月下旬の最近だけど、涼しい夏は過ごしやすくて、体には助かる。ポカポカと温まった後に、自転車に乗って荒川の風を受けながら、堤防沿いに流す、気持ちのいい休暇の夕方を楽しめた。

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