都内には手頃な場所に日帰り温泉が点在している。母と小学生の息子を連れて、一度は来てみたいと思っていた、ここ「大谷田温泉、明神の湯」に来てみた。
午前中に入場すると朝風呂価格で大人500円、というポスターを見て知ったのは、到着した後だった。日曜日の昼前。こんな混みそうな時間帯に来ること自体、あまりにも無謀なのだが、さらに朝湯割引という追い打ちを受けて、場内は混雑の極みだった。
洗い場には列ができて、浴場も肩が触れ合うほどの混雑。館内には「混雑していますので、譲り合っていただけますよう…」との放送。正規の1200円を払っても、ゆっくりとお湯を楽しみたいと考える人(私を含む)には、朝風呂キャンペーンはお勧めできない。価格を下げることには反対したい。
一方で、こういうものだと割り切れれば、こういうものなのだろう。館内の施設は随分と年季が入っている。宴会座敷の木のちゃぶ台や、天井の大きな梁など。昭和を感じさせる雑然とした感じは、どこか落ち着く。
ラムネ120円、山盛りポテト280円。かき氷150円は、自分でシロップかけ放題。子供向けには楽しい。近場の家族連れには手頃で良い施設だ。
おひとりさま中年男性も多い。ひと風呂浴びて、焼きそばとビール。スポーツ新聞やスマホを覗いている。現場系のお仕事の方だろうか。一人ひとりは別々に来館していても、不思議と孤独な感じはしない。終日パチンコ屋で過ごす休日よりも遥かに健康的だ。時間帯のせいで、あまりゆっくり出来なかったけど、地元の人たちに愛されている場所なのだと思う。