マルジューというパン屋さんは、板橋区を中心に3店舗を展開している。「丸十ぱん店の始祖、田辺玄平翁は、アメリカで苦学してパンの製法を学び、日本で初めてパン酵母による製パン法を開発しました」とある。食パンには、丸にバッテン（まるじゅう）の焼印がされている。島津家の家紋のようだ。ホームページにはアニメ動画「マルジューの歩み」や、テーマソングの歌詞がダウンロードできる。
休日の朝七時。いくつかのパンとの組み合わせで、モーニングセットにできる。イートインコーナーには、ご年配のご婦人方、家族連れ、独り身の方など、賑わっている。喫煙コーナーは分煙されていて、パネルに囲まれた四角い一角は、カベが黄色になっている。パン工房がオープンな状態で、ほぼ店の中と一体になっているため、次々に焼き上がるパンの香りが漂ってくる。
ハムエッグトーストは、注文後に温めてくれる。コーヒー付きで351円はオトクだ。コースターがかわいい。テキパキと働くパン職人の兄さんを見ながら、そこそこに美味しいコーヒーを楽しめる。パン焼き窯は次々にコッペパンを焼き上げていく。見ていて、楽しい。
充電用コンセントはないけれど、フリーWi-Fiは流れている。ホームページのマンガはパンの歴史の勉強にもなる（パンはエジプトで生まれた！）。テーマソング歌詞「ハッピーロード」は、地元への愛着に溢れた、優しい言葉が並んでいる。安くて美味しいパン屋さんは、板橋駅前の、立派なシンボルになっている。
