相模湖へ釣りに行く途中の、乗り換え駅。八王子駅に降りるのは初めてだ。1月の早朝は空気がとても冷たい。氷のような空気を肺へ送り込むと体が震える。呼吸はできるだけしたほうが体には良いので、手短にしつつも、足早に駅からの連絡歩道を渡る。
このイープロントというお店、チェーン店のようだが、都心ではあまり見かけない。プロントというチェーン店から派生したようだ。店内に入ると、大きなウインドウを通して、路線バスやタクシーが集まる駅前ロータリーの様子が見える。休日の朝。数人しか乗せていない路線バスが、けだるそうに発車した。
店内の装飾は、とてもオシャレである。暖かそうな裸電球が、無造作にぶら下がっている。テーブルや壁には、書籍がいくつか、立てかけてある。英文の書籍が多いようだ。実際に手に持って眺める人は、限られると思う。漫画週刊誌ではないところがポイントだ。壁の柱を覆う、レンガの雰囲気も温かい。一人用の座席には、充電用コンセントもあるようだ。
パンも販売している。美味しそうだ。でも、ここは440円のモーニングセットを。コーヒーがマイルドだ。八王子駅の南口は、京王八王子駅へ伸びる北口と比べると、いくらか落ち着いた雰囲気がする。相模湖の今朝の気温は、マイナス4度だそうだ。もう少し日が昇って暖かくなるまで待ちたくなってくる。一方で、相模湖で私に釣られるのを待っているワカサギたちは、朝、早いほうが食いつきが良い。漁師には向いていないのかもしれない。
八王子は武蔵国。伝説に寄れば、牛頭天王（ごずてんのう）と8人の王子から、八王子という名前ができあがったそうだ。中世からの歴史ある所。都心へのアクセスもよく、空気も爽やかだ。高尾山も相模湖もあり、週末の楽しみも多そう。（嫁様が好みそうな）パワースポットも少なくない。暖かい店内はとても快適で、席を立つのが非常におっくうになってしまったが、長居するのも悪いので、そろそろ相模湖へ向うことにする。
