【江東区】辰巳湯 露天風呂の先 冒険気分な銭湯

分かりやすい入り口

どこかのホームページに、東京都江東区の銭湯ランキングがあり、その1位の銭湯が、ここ「辰巳湯」だ。清澄庭園や、深川江戸資料館といった名所旧跡に囲まれた、おだやかな雰囲気の街、江東区の三好にある。大江戸線の清澄白河駅が最寄り駅。この日は東京に雪がふったので、とても寒く、これはもう銭湯に行くしかない、といった気持ちだった。

全国には約4,000件の銭湯があると言われていますが、江東区のベスト30に必ず入るのが、ここ「辰巳湯」です。清澄庭園や深川江戸資料館といった、名所旧跡(?)に囲まれたおだやかな雰囲気の街、江東区の三好にあります。大江戸線の清澄白河駅が最寄り駅です。この日、東京には雪が降っていました。とても寒い日となり、これはもう銭湯以外には、他に行くべき所が考えられません。

清澄白河は、そもそもが人気の街です。若手が経営する新感覚でお洒落なデザイナー系の喫茶店が多く、清澄庭園に接する深川図書館は、大正ロマンを感じる歴史建築です。新大橋通りのほうは交通が少し賑やかですが、三好の方は落ち着いた雰囲気です。辰巳湯は、三好の方にあります。江戸時代に3人の名家が土地を払い下げたことがきっかけで、この地名になったそうです。

清澄庭園は、広い日本文化の漂う公園です。もとはといえば、豪商・紀伊國屋文左衛門の屋敷があったそうです。それを、三菱財閥創業者の岩崎弥太郎が買取り、お洒落な洋館などを建設しました。庭園は残念ながら、1923年(大正12年)に発生した関東大震災で、跡形も無くなってしまいましたが、これを負けじと公園事業へと発展させ、現在の区民の憩いの場である、おおきな「清澄庭園」へと発展させたそうです。

さて、辰巳湯に入ります。番台には、初老の紳士や、妙齢の姉さんではなく、若い兄さん(20歳くらい?)が座っていました。フロント式の番台なので、いくら血気盛んな若者といえど、女湯方面の治安状態を常に視認することはできない状況です。女性客にとっては安心ですね。

さて、脱衣所に入ります。独特な配置です。大きなテレビを囲むように長椅子があります。両側にゆったりと3人ずつ座れます。テレビの横には大きな本棚があって、マンガ本が並んでいます。湯上がりにタオルを腰に巻いて休憩している人がいます。紙コップを10円で購入すれば、給茶機で飲み放題です。天井には、細いロープが張られており、可愛い小さなぬいぐるみがぶら下がっています(干されているようにも見えます・・・)。何となく雑多な感じに、かえって心温まります。

脱衣場と大浴場との間に、小さなマッサージコーナーのようなものがあります。訪問したのは午後4時でしたが、すでに「本日の受付は終了しました」という看板が掛かっていた。浴室入り口のすぐ右側からは、サウナ室に入れます。

大浴場に入ります。ポメラでしょうか、本物の樹木プランターが、壁に沿って植わっています。浴室内は、外が寒いせいもあり、湯気でほとんど何も見えません。広い浴室内の中央に、とっても広い浴槽が鎮座していて、それを囲むようにして洗い場が配置されています。浴槽が、浴場の床面積の大部分を占めています。もうもうたる湯気ですが、天井から強力なスポットライトが照らされていて、何とか周りの様子が見えます。

大浴場の壁画は、タイルで描かれた、大きな和風橋のようです。橋の上から観光客が見下ろしていて、橋の下には人が泳いでいます。露天風呂?海水浴場?一人だけ、波に飲まれて溺れているようにも見えます。一般的な銭湯の富士山とは、ひと味違う、趣があります。

さて。浴室の奥の片隅に、小さな扉があります。それこそが!露天風呂への入り口でした。手前に大きな水風呂があり、その横の橋渡し板を通って、向こう側にある露天風呂へ行けます。露天風呂の浴槽は、3人ほどが入れる大きさです。見上げると、天井に木の張りが通されていて、檜の香りがするようです。とても落ち着く、和風の空間でした。露天風呂の横には、小さな出庭があります。雪の日でしたので、空を舞う小雪を見上げることができました。

さてさて。露天風呂の、更に向こう側に、「露天風呂の休憩室」がありました。小部屋になっていて、テレビがあり、マンガの本棚もあります。何だか辰巳湯は、冒険屋敷のようです。その部屋の中には、すでに紳士がお二人いて、長椅子に寝そべっていながら競馬の話をしていたので、入室することは少しはばかれました。

ここで、注意事項として。この銭湯のお湯は、結構、熱いです。江東区の平均としては「やや熱め」かもしれないが、洗い場にあるシャワーは温度調整が難しく、ホットなお湯のシャワーで、頭皮の油脂がいっぺんに落ちる様な気がします。風呂桶にお湯と冷たい水をブレンドさせたもので体を流すのが良いかもしれません。

十分に温まって外に出ると、雪の勢いが増してきました。体が冷えないうちに、地下鉄の清澄白川駅まで着くことが出来ました。江東区、清澄白河の銭湯、辰巳湯さん。良いお湯でした。

グーグルマップより。

ストリートビューより。この日は休業中のようです。

タイトルとURLをコピーしました