江戸川区の温泉。船堀四大温泉?の最後、乙女湯。江戸時代から続く船問屋が主体の歴史ある銭湯のようだ。番頭のご婦人が19代目だろうか。白いユリが飾られている。いい香り。カサブランカだろうか。花言葉は「高貴」。
カウンターの花は、通うごとに変わっていくようだ。その季節の花が、咲いている。脱衣場にも、お花が飾ってある。赤やピンクのカーネーションなど。
このあたりは黒湯温泉が出る。肌に優しい弱アルカリ性とのこと。サウナや水風呂もある。小学生の息子にはまだ少し熱すぎるようだ。天井から空が見える半露天風呂の向こう側には上がる階段があり、檜風呂がある。体が温まる。足を伸ばせる幸せを感じる。
なお、乙女湯温泉の温泉効能表示によれば、とくにこれといった効能は記載されていない。禁忌についてのみ記載があるので、効能表示というよりも、注意書き、になっている。いずれにせよ、温泉に温まれれば、それだけで健康に良いはずだ。
日曜の午後三時。少し早めの時間だが、子供連れやシングルジェントルマンたちで賑わう。ご高齢の方々は、まださほど多くはない。彼らにはきっと生活のルーティンがあり、それは午後四時頃なのだろう。
風呂上がりの火照ったノドに、生ビールをいただく。悪魔的な美味しさだ。このためだけに人生が存在するのかもしれない、とも思えてしまう。西の空へ沈む太陽。今日もお疲れさん。少しずつ紫色に広がりながら空を染めてゆく夕焼けがとても美しい。