色合いのある街並み(2019成都_05)

さて、中国といえば、パンダである。また、四川省といえば、三国志とならんで、パンダの聖地でもあり、街の至る所にパンダを見かける。正しくは、パンダにちなんだ造形物である。道路に掘られた模様だったり、案内板だったり、地元の企業の社名のデザインだったり。

錦江(ジンジャン)という、川が流れている。見下ろすと、結構な幅があり、水の色は灰色だが、養分を十分に持っているような、灰色をしている。白鷺が舞い降り、魚を釣る人たちもいる。一人のおじさんが、大きなカエルを、ルアーで釣り上げていた。手慣れたようにカエルを掴むと、針をワイルドに抜き取り、自転車の後部に積み上げたプラスチックケースへ放り込んでいた。

川沿いには、果物を売るカートも。ちょうど今の季節は、ライチが美味しいようだ。日本で見るライチは、だいたい、黒っぽい色をしているけど、新鮮なものは、ほの赤い。果物は中国では、とても安い。例えば北京では、一年中、スイカが食べられるそうだ。ホテルの朝食に提供されたスイカも、とても美味しかった。野菜は、とても安い。それに、味もある。唐辛子と山椒の入れすぎで、辛すぎておなかを壊すことが多いけれど、やみつきになるほど、四川省の料理は美味しい。

レンタル自転車、モバイク。北京や上海では、2社くらいに絞られているけれど、成都では、色とりどりにカラフルな自転車が、比較的自由に、街中に止められている。あまりキレイな車体は見かけないけれど、どこにでもあるので便利そうだ。気候は暖かく、食べ物は美味しい。今回の出張は、かなりハードだけれど、ここらへんの人々の時間は、ゆっくりと流れているように見える。この、適度な緩さが、歴史を有する中国の地方都市の、良さなのかもしれない。

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