寛窄巷子(かんさくこうし)というのは、約300年前の清代に築かれた古い街並みをリノベーションして、成都の若者が集うモダンなエリアに大変身させた、東京の原宿のようなストリート。寛巷子(広いストリート)、窄巷子(狭いストリート)、井巷子(なんだろう)の3本の路地から成り、四合院と呼ばれる古民家風の造りの、おしゃれなカフェやレストラン、ショップが並んでいる。
ここに来れば、値段は街中のスーパーよりやや高いけれど、民芸品から食べ物まで、成都の名物が何でもある。二つの通りで校正されていて、行きは広い方、かえりは狭い方、と楽しめるが、どちらもすごい人ごみだ。せめて一方通にして欲しい(遵守されるかどうかは別であるけど)。食べ歩きする人が多いので、落ちた食べ物を踏まないよう、足元にも注意が必要だ。所々にゴミ箱もあるので、以外と清潔でもある。
歩き疲れたら、お店に入って休憩しよう。お茶を飲みながら、道をゆく人々の光景を楽しめる。本屋、雑貨屋、草履屋、ひょうたん屋?など、見ているだけで十分に面白い。珍しいところでは、耳掻き屋も。中国の伝統劇である、京劇のような衣装で写真を撮れるお店もある。スターバックスコーヒーもある。
出店で見かける人形などの商品は、どこかで見たようなアニメキャラクターに似たようなものを多く見かけた。ここでもパンダは、至るところで目にすることができる。パンダに知的財産権を設定されたら、世界的な混乱が生じるかもしれない。中国の次による米国との貿易交渉カードに使えそうだ。その点、アジアの若者に人気のアニメキャラクターの版権を多く有する日本も、有利かもしれない。
色々と奇抜なお店も見かけるが、実際に購入している人は、さほど多くないような印象を持った。店の前でポーズを撮り(中国の方々は写真でポーズをとることが好きなようだ)、撮影後に素通りしてしまう(私もそうなのだけれど)。草履やひょうたんが、中国における日常生活のどのような場面で利用されるのかは不勉強で存じ上げないのだが、私たちがキーホルダーやタペストリーをトイレの壁に陳列するように(私の実家だけかな?)、そういった旅の思い出を残すことをしているのかもしれない。