小樽駅へ近づくにつれて、吹雪は激しさを増してきた。駅前のロータリーは自家用車やタクシーで賑わっている。海に近いこともあり、水分を含んだ、やや大粒の雪がコートに当たってくるのを感じる。
小樽駅の構内はレトロな雰囲気で、いい感じだ。駅舎は上野駅をモチーフとして設計されたそうだ。天井のほうに目を向けると、ガラスで作られたランプが並んでいる。周囲には外国の方がとても多いようだ。
小樽駅の周辺の地図を見る。小樽駅の南側には、ロープウェイの山があるようだ。真冬の今は、雪が降り落ちてきている。タクシーの運転手が言っていたように、夏のほうが、観光には良い季節なのかもしれない。
商店街を歩いてみる。朝早いこともあり、人影はまばらだ。せめて駅舎に接続していれば便利なのだが、やや離れたところにある。いずれにしても、風雪から逃れるアーケード街があることには助かる。
子供なら喜んで登って遊べてしまいそうな、駐車場の横に積み上げられた雪山だ。つい登ってみたくなるのは、雪のあまり降らない東京育ちだからかもしれない。スコップで穴を掘りたくなる。
さて、小樽も十分に堪能したので、札幌へ向かって、おうちに帰ろう。ホームは除雪されているが、先端部分は雪が積もっている。せっかくなので電車の顔の写真を撮りに行く。さぶいけど、電車さん、札幌までよろしくお願いします。
車窓からは吹雪に荒れる石狩湾が展望できる。すごく寒そうだが、ときおり波間に、サーファーたちの姿が見えた。何かの罰ゲームに参加させられているのかもしれない。気の毒に。
