日本海フェリー珈琲

荒天(好天ではない)の中での、新潟港から小樽港へのフェリー旅。大いに船酔いしたその翌朝、10時間以上ぐっすり眠ったあと、何となく目が覚めたら、館内放送で「まもなく本船は小樽港へ接岸します。船内のカフェテラスでは浅野珈琲とクロワッサンを用意しています。」とのこと。特に空腹ではなかったけど、揺れもだいぶ収まってきたので、喫茶コーナーのあるデッキへと向かった。

船内のカフェコーナーへ向かった。トーストが欲しかったけど、クロワッサンしかなかったので、今回はコーヒーだけ。至って普通の味のコーヒーだったが、昨晩の凄まじい船の揺れも今では収まり、平和な状態を満喫しながらのコーヒーの味は格別だった。

時計を見ると、朝の6時。窓を通して外を見ると、小樽港が近づいてきた様子がうかがえる。外は寒そうだが、中は暖かい。寒いところでは、こういう状態がベストコンディションだと思う。真冬の雪景色の温泉につかっているような雰囲気である。これから寒い外に出ると思うと、体がしばれる。

喫茶コーナーは、少しずつ人が増えてきた。皆、なんとなく眠そうな顔をしている。眠気覚ましに、大浴場に入りたいけど、この船では、朝風呂は実施していないようだ。

しばらくすると、到着した、という船内放送があった。出入り口の扉が開き、冷凍庫(冷蔵庫ではない)のような冷気が船内に入ってくる。手に持ったコーヒーのカップが、余計に暖かく感じる。

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