【江東区】久の湯 縁側の池が涼しい

西大島駅から徒歩2分ほど。明治通りから少し路地の奥側へ入ったところに、静かに存在している。西大島駅からは、地域最大規模のショッピングモール「アリオ北砂」へと続く道の途中にある。千鳥破風の入り口屋根が、良い雰囲気を出している。地域密着型の銭湯、という感じがした。

竹編みの床敷物、檜色の漆塗りロッカーなど、年代を感じる。湯船は泡風呂、薬湯、普通の湯船がそれぞれ独立していて、お湯もさほど熱くはなく、落ち着いてゆっくり楽しめる。サウナ室があり、小さくてかわいい水風呂もある。サウナ上がりで、脱衣場所の横にある、屋外の縁側へ出られる。縁側には、小さな池に沿って、座れる場所があり、サウナで温まった身体で、一休みできる。

大浴場の風景画は、大きな富士山。女湯の方は、赤富士だろうか(覗いたわけではない)。見上げる空色の点状は、途中で少し壁が剥げかかっていたり、タイルにもヒビが少し入っていたりするけど、これも下町銭湯の良いところだ。BGMは演歌や昔の歌謡曲が流れている。

湯上がりの後に、番台の周りのロビーのソファーでテレビの相撲中継を見ながら、ゆっくり飲料を飲める。懐かしい「ファイブミニ」もある。オロナミンCのある所に、必ずある。まるで夫婦のような、大塚製薬の代表的な飲み物だ。

相撲中継がおわり、NHKは夕方のニュースから、懐メロ番組へと変わった。さだまさしが「主人公」を歌っている。初夏になり始めたばかりの夕方、縁側の小さな庭から、涼しくて心地良い風が入ってきた。

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