コーヒーショップ カスタム 神田錦町

暑中、お見舞い申し上げます。午前9時前の東京都心、気温はすでに28度まで上がっている。本格的な、夏の到来。ゆらめくアスファルトの熱気の向こうに、蜃気楼が見えるようだ。朝食を取る時間が無かったので、おなかが減ってきた。千代田区、神田錦町。涼しげな地下へと繋がる喫茶店「コーヒーショップ、カスタム」へ、吸い寄せられるように入店する。

神田錦町というのは、都営新宿線の小川町駅と、神保町駅の間で、やや小川町駅に近い。神田には、大手の系列のコーヒーショップも多いけれど、昔からの喫茶店が、まだまだ現役で頑張っている。スマホの充電ができてWi-Fiが飛び交うような今風のカフェよりも、灰皿と週刊誌と古びたマンガ本が並ぶような昔的な喫茶店のほうが、この神田という街には、よく馴染んで居るような気がする。

店内は独特なワイルド感のある装飾で、アーリーアメリカンの趣があるポスターやレリーフに並んで、ギターやレコードが掛けられていたりする。基本的に喫煙可能なお店であり、分煙の区別がされていないのも、時代に迎合しないところが男らしくてワイルドだ。

キーコーヒーの系列店のよう。コーヒーは深くて美味しい。モーニングセットは五つから選べて、いずれも490円という良心価格であり、しかも、コーヒーのお替りは無料、のようだ。

会計レジには、ネコの写真が飾られていた。ふてっとした表情が愛らしい。かつての、このお店の飼い猫だったのかな。年配のマスターがゆっくりと営む、喫煙できる都心の喫茶室。忙しい日々の中で、少しだけ時間を止めたいと思ったときにも、ぜひ。

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