明治記念館 ラウンジ「kinkei」

会社の打ち合わせで利用した、明治記念館。会議も無事に終了し、日曜日なので早めに帰りたいところ、お得意様から「少しコーヒーでもどうですか」とお誘いをいただいた。本会場は後片付けがほぼ完了しており、その会場を引き続き使うよりも安上がり、ということで、明治記念館の一階ラウンジ「kinkei」へ入った私達であった。

そもそも明治記念館とは、大日本帝国憲法の草案づくりが行われたことで「憲法記念館」となり、何度か移設され、現在に至るそうだ。結婚式場として有名だ。食事会だけなら会議室料金を取らないのも嬉しい。中庭に面したいくつかの大部屋は人気がある。今年は桜の開花の期間が平年と比べると長いようで、二週間目の週末を迎えても、中庭のしだれ桜は優雅なたたずまいを依然としてしっかりと表現していた。

このラウンジのコーヒーは、一杯ずつをサイフォンで淹れているので、やや時間がかかったが、やがてやってきた、その上品な器に注がれた漆黒の透明感すら感じる香り高い飲み物は、さすがは明治記念館、といった代物だった。苦味はほとんどなく、スッキリとした爽やかさが口の中と鼻の方にすら広がる。なんとなく高貴な味わいだ。

飲み干すと、カップの内側に、お花の模様が描かれているのが見えてくる。飲んだあとまで、上品だ。値段を記載するのは野暮かもしれないが、このスペシャリティコーヒーの本体価格は830円だった。これに消費税と、10%のサービス何とか、というのが課金される仕組みだ。グループの分を気前よく支払ってくれた上司に感謝したい。

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