人形町通りと金座通りの交差点から少し中に入ったところにある。Unison Tailor Ningyocho という看板。なんとオシャレなカフェだ。場違いな気持ちをいだきつつ、しかし日曜の朝から開店している独立系の珈琲店は都心には少ないので、とりあえず入ってみる。開店の朝九時、一組の西洋人がすでに入店していた。
店員は若い。お客さんも何となくオシャレだ。最近、初老のマスターばかり見ているので新鮮だ。カウンターの奥に様々なサイフォンが並んでいる。少しBGMが大きいけど、これも最近の若者向けなのだろう。木製のイスが少し尻にとって健康的である。奥にあるソファーを一人で占拠する勇気はなかった。
ホットカフェオレを注文。ハート型にミルクの形が表面に形作られている。なんとオシャレな。気恥ずかしさを覚える。コーヒー受け皿も、中央よりやや片側に窪みがあり、カップを載せやすく、スプーンがリラックスなりやすくしている。訳もわからずさすが人形町だという気がしてくる。
帰り際に、隣に座った男性が注文したものが届いた。厚切りトーストに、バニラアイスの玉のようなものが乗っかっている。たっぷりのバター。すごく美味しそうだ。カロリーを計算してはいけない。
江戸時代初期なは、遊郭で有名な吉原(元吉原)が人形町通り東側の辺りにあったそうだ。今でもオシャレな喫茶店や小物店、散歩旅行者で賑わっている。秋晴れのいい天気。空気が清々しい。