黒松剣菱 濃醇に酔い払おう

黒松剣菱の一升瓶が、第二の酒蔵である「業務スーパー、河内屋」で安めに販売されていたので、給料日の個人的なお祝いを兼ねて、購入した。やや高めのお酒を買うときには、何かと色々な理由をつけると、小遣い残高の減少に対して、やや罪悪感が減じられる効果があるような気がする。

以前に飲んだ剣菱は、パッケージは豪華だったけれど、普通酒だったような気がする。これは、ワンランクアップした「特撰黒松」である。ラベルを見れば、一目瞭然。剣菱トレードマークの上に、黒い松の林が連なっている。七本松。古今第一。長古堂(って何かしら)。「くろまつけんびし」という平仮名さえも、何となくぶしの風格を感じさせる。

味わってみる。以前の普通の剣菱の味は、忘れてしまったので、比較は他のホームページを見ていただく。コクコク。渋くて、甘い。濃厚な芳醇。フルーツのようでもあり、古酒の味、剣菱ならではの、膨らむような燻し銀の風味だ。粗塩(あらじお)とかをツマミに飲めば、まさに気分は赤穂浪士だ。吉良邸に討ち入りする前、決起のため飲んだ酒は、「剣菱」だったそうだ。ホントかな。

酒質は「濃醇旨口」。よい表現である。のうじゅん、と読むのかな。文字変換候補に現れない、剣菱酒造の独特な一本道を感じる。アルコール度数は少し高めの、17度。醸造アルコール入りの普通酒なのに、本格的な人気商品だ。親戚の、柏のおじさんが好きなお酒だ。神戸士東灘区で造られてきた、黄金色の古酒。ゆっくり味わい、濃醇に酔い払おう。

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