【2020年3月の訪問】千葉県市川市にある、「楽天地天然温泉、法典の湯(ほうてんのゆ)」。錦糸町にある「楽天地」という映画館の一角が連想されるけど、その関連施設とのこと。JR武蔵野線の船橋法典駅から徒歩7分程度。ゆるやかな坂道を下った、静かな住宅地に囲まれている。ときどき通る、JR武蔵野線の線路の、カタカタという音が聞こえてくる。
土曜日の午前に訪問。数名の先客がいたけれど、週末といえども午前中は空いている。地下1500メートルから湧き出る天然温泉。「地下増温率」によれば、地下1000メートルの地温は45度、1500メートルでは60度になるそう。1500メートルなので、十分に「掛け流し」が実現できている。
露天風呂コーナーには、源泉かけ流しの浴槽、天然温泉岩風呂(循環)、寝湯、釜湯など。屋内にはサウナも複数。緑がかった白濁色で、かなり濃いめの強塩温泉。少し舐めてみると(注:飲用ではありません!)、う!辛い!今までで一番の塩辛さかも。源泉風呂には、「温泉成分が濃いため、10分まで」といった張り紙も。高濃度のナトリウム塩化物温泉を堪能できる。
「法典の湯」の源泉は、希少な「化石海水」と呼ばれる塩分の強い泉質。保温保湿に優れ、美肌効果があるそう。ここ藤原町には、「下郷後遺跡」がある。藤原台遺跡ともいわれて、6000年前の縄文時代には貝塚があったそうな。竪穴式住居なども発掘されている。その他にも、旧石器時代(約2万3千年前)の石器や、平安時代の生活道具なども見つかっている。昔から人が住んでいたところは、住みやすい証拠でもある。きっと彼らも、この温泉を楽しんでいたに違いない…と思う。
休憩コーナーには立派な食堂が。本格的な石臼があって、「発芽韃靼そば茶割り」がオススメのよう。会員価格で20円引きになる。なお、入場料にも会員価格が設定されていて、50円引きになる。(平日:800円→750円、休日:900円→850円、入会に100円)
駅への帰り道は、坂道を上っていくので、ちょっと一苦労かな?天気が良ければ、反対側のJR市川大野駅まで、散歩してみるのも良さそう。散髪屋、マッサージ処もある(会員価格なら随分オトクに)。今回は午前中だけの滞在だったけど、帰り際、玄関口にある大きな「ゆ」の字が、「どうぞごゆっくり」のゆ、のように見えた。