さて、東京への復路。福建省の福州からのフライトについては、東京と大阪それぞれに直行便が存在する。アモイ航空だ。ちなみにマカオ航空は習近平が「鳴り物入り」で成長させた、福建省の誇る素晴らしい航空会社で、サービス、機材、客室乗務員の容姿、どれもが結構な高レベルである。客室乗務員の写真は別のホームページを参照いただくとする。習主席はアモイ市長、福建省の省長、を歴任している。ちなみに、 習近平 さんには弟がいて、 習遠平という。あまり本稿には関係が無い知識である。
リニアモーターカーというのは、日本人による造語なのだそうで、英語では、Magnet Levitation、通称「マグレブ」というようだ。こちらのほうが格好良く聞こえる。中国語では「磁浮(ズーフウ)」。この「ズ」は、口を横に開いて、舌の間から空気を出して発音する「ズ」だ。上海浦東空港から上海中心部から5駅のところまで、8分で到着する。
ドイツが開発した常電導という技術で、1センチほど浮遊して、最大で時速430キロまで加速する。その時速に到達するまでに、13キロメートル程度の距離が必要。空港から市内までは、さほど遠くないため、実際に時速430キロを味わえる時間は、とても短い。ちなみに日本で開発している超電導は、10センチ浮上して、もっと短時間のうちに、時速580キロまで出るそうだ。わずか1センチの浮上では、地震などで軌道が歪めば、すぐに車両と軌道が接触する危険があるそうだ。日本では更なる工夫が必要なのだろう。
さて、出発。エコノミー席、往復で、80人民元(1300円くらい)だ。VIP席もあり、その倍の価格だが、イスの色がオレンジになるだけで、さほど変化は無い。電光掲示板を見ると、どんどんスピードが上がっていく。上記の最高速度を維持するのは、ほんの1分くらいだろうか。すぐについてしまう。乗り心地は、快適でないかもしれないが、困るように揺れることも無い。
到着してから、地下鉄に乗り換えて5駅ほど、上海テレビ塔まで行けた。時間が無かったので、テレビ塔を見て、とんぼ返りだ。なお、空港からここまで、同様の路線を地下鉄が走っていて、7人民元程度だ。マグレブは空席が目立つ。わざわざ数十分、しかも乗り換える必要がある「マグレブ」は、例えば京成スカイライナーや成田エクスプレスほどには、一般市民には愛用されていないような気がした。
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