酒処、京都伏見(また、ここである。)。伝統の酒造りを守り続け、本物の旨さを追求した黄桜の、代表的な日本酒だそうだ。
冬。そのままでも冷えている。まずは常温で飲んでみる。スタンダードな味がする。甘辛も「中」、濃淡も「中」。柔らかい普通の味がする。普通酒の、まさに丁度良い、真ん中の日本酒、といった印象を受ける。
黄桜の創立は大正14年。京都伏見にしては、比較的若い酒蔵だ。呑、ドン!という商品のほうが馴染みある。大衆に愛されるブランドだ。こういう酒造企業が多くある日本文化は素晴らしいと思う。選択肢があるのは良いことだ。
ところで、瓶のほうが美味しく感じるのは、なぜだろう。紙パックのと、同じ中身だと思うのだけれど。お酒を入れる器も、そうだ。きれいなガラス製のオチョコ(ただしダイソー)に入れると、少し余計に美味しくなる。雰囲気に簡単に酔えるこの性格に出会えたのも、幸せの一つなのだ。