【江戸川区】仁岸湯 銭湯ロマン 江戸川区中央

江戸川区中央二丁目。京成バス「中央二丁目」バス停下りてすぐ。人工炭酸温泉で地元では有名な、仁岸湯(にぎしゆ)がある。たしかにここは、地理的には江戸川区中央なのだが、交通的には不便なところで、最も近い新小岩駅からも、徒歩では30分はかかる。中央ではあるが、繁華街的なものはなく、至近にある江戸川区役所も、近年には移転する見込みだ。

さて、仁岸湯さんの話だ。下駄箱の向こうは自動ドアで、受付のような番台にはイケメンのお兄さんが爽やかに挨拶してくれる。待合室があり、液晶テレビに向かい合うようにして、畳張りの長椅子が備え付けられている。缶ビールも提供している。江戸川区の銭湯キャラクター「お湯の富士」Tシャツも販売している。

休日の午後5時は、どうやらお客さんのピークタイムのようだ。脱衣場も、浴室内も、とても賑わっている。比較的新しい施設で、清潔感がある。浴室内は、奥行きがあって、右手に浴槽が連なり、左手には洗い場が並んでいる。カランの数が意外と少なく、一般的な銭湯の半分程度。奥には上がりの階段があって、二階部分には、別料金250円のサウナ室と、水風呂がある。

連なる浴槽の一番手前にある人工炭酸温泉風呂は、大人気のようで、4人の年配の方々が、やや狭しと浸かっていた。ついで横長の浴槽があり、バブルジェット椅子風呂、浅めの半身浴風呂、そして歩行風呂がある。最後に、薬湯の浴槽。これは結構、熱めの湯加減だ。目が覚めるようだ。

ちょうどこの日は、「背中流し隊」として、浴場内にいた。体操着姿で、所在無い様に歩いては、お背中どうですか、と、声をかけていた。聞いてみると、地元の中学校、松江三中の生徒たちだった。こちらとしては何となく落ち着かないけれど、ご苦労さまである。

秋の夕暮れ、沈む太陽を背中に感じながら、オレンジに染まる同潤会どおりを、京葉道路へ向かって歩いてみる。夕陽に照らされた、うろこ雲が、芸術的に綺麗だ。まだ青い空を背景に、白と橙と灰色の重なり合いが、すごい。枕の草子さん(だったっけ)も言っていたように、「秋は、夕暮れ」。風が気持ちよく感じられる。

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