新潟の商店街 2018年冬旅-5

新潟駅からバスで5分程度のところに、古町(ふるまち)、という地区がある。「ふ」にアクセントがある。バスの車内放送でも、どちらかというと、「(雪の)降る町」というような響きがある。古町、本町などには、昔からの商店街アーケードが複数本、通っている。喫茶店でモーニングセットをいただいた帰り道に、散歩してみると、年末の雰囲気を感じることができた。

いくつかの通りのうち、一つを歩いてみる。雪が吹き込んでこないのは、ありがたい。アーケード街なのにクルマが道の真ん中を突っ切るのには慣れないけれど、おそらく昔から営業していただろう店が並んでおり、それぞれ正月の用意をするために私たちが必要とするようなものを商っている。

通りの入り口からすぐ手前にある、鮮魚市場に入ってみると、すでに大層な行列ができていた。一つの魚屋へと続いている。なんてことない店先だが、安いのか、ものが良いのか、看板娘がいるのか(50年前のお嬢様はいらっしゃった)、のいずれかだろう。売り場に並んでいる鮭の切り身は、安くて美味しそうに見えた。

お花屋さん。とても多くの種類の花が売られ乱れている、お花屋さんだ。新鮮な花は痛みやすいが、惜しげもなく店先に並べられるのは、この、ものすごく寒い気温のおかげなのだろう。外気がすでに冷蔵庫の気温である。お客さんも良く入っていた。北国ならでは、という感じがした。

最後に。新潟を中心に展開する、大手チェーン店の一号店のようだ。店先に店主と思わしき方の銅像のあるお店は初めて見た気がする。夏目漱石のようにも見える。不思議なセンスであるが、このアーケード街の雰囲気とは不思議と一致しているから、それも不思議である。

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