心とカラダを整える おとなのための1分音読(山口謠司)嫁さんの音読ブームに誘われて

最近やっとアルコール消毒液(写真のとは違う)を定価で買えるようになって喜んでいる嫁さんが、食後や休憩時間に、小説を音読をするようになった。いま音読が密かなブームのようだ。読解力が鍛えられる、コミュニケーション能力が鍛えられる、滑舌がよくなる、仕事がうまくいく…といった数々の利点にも勝って、何より無料(書籍代は必要)であることが素晴らしい。

「音読」と検索すると、代表的なテキストとして本書「心とカラダを整える、おとなのための1分音読」が真っ先に紹介される。嫁さんが音読を始めたのも、本書を新聞広告で見かけたのがきっかけだったようだ。著者の山口謠司さんは、大東文化大学の教授で、日本の中国文献学者。「音読」や「語彙力」をテーマに、数多くの書籍を著されている。

見開きページで一つの作品、小説や詩の一部分を、ルビ付きの大文字で紹介している。ワンポイントアドバイスも。夏目漱石の「吾輩は猫である」の音読ポイントは、「ちょっと上から目線のオスネコ、という感じで読んでみてください。でも、ネコはネコ。ニャーニャー式に読むのもいいかもしれません。」ニャンポイントアドバイスだ。

声に出してみると、さほどの美声ではなくても(私が)、日本語の響きの良さが実感できる。改めて読み返してみた、または作品名だけ知っていた珠玉の文章たち。涙が出るほど感動できるセンテンスにも、きっと出会えると思う。続きの本文を、ぜひ読みたくなってきた。

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