音読シリーズ2巻目、構成は前回と同じ。声に出して文章を読む機会は少なけれど、やってみると気持ちがいい。外国後を学習するときも、声に出して読むことは大事だ。自分の声が耳の方からも入ってくるので、読むことの理解に加えて、聞くことでも理解を補える。
「音読と朗読の違い」というコラムがある。朗読は、人に読んで聞かせるためのもの。音読は、自分のためのもの。人を感動させる必要はない。一つ一つの言葉を、大きな声で、正確に発音していく。「発音だけでなく、笑顔も美しくなりますよ!」
ワンポイントアドバイスも興味深い。「恥の多い生涯を送ってきました」は、太宰治「人間失格」の書き出しだ。自虐的に綴られた独白は、読み手の心に突き刺さってくる。これに対するワンポイントアドバイスは、「あまり深く影響を受けないようにして読みましょう。」・・・中々、高度な読み方が要求される。
表紙のイラストを見ても、メインターゲットは女性読者のようだ。しかし、表情筋が柔軟になれば、怒り顔も「より凄まじく」なるはず。そういう点では、任侠団体の方々にも、オススメかもしれない。