1,000円以下の国産ウイスキー10選(前編)

安くて美味しい国産ウイスキー。まずは、お馴染みのラベルから。

何かと話題な「夜の街」では高価なウイスキー。安くて美味しいお馴染みのボトルなど、ステイホームで楽しめる1,000円未満のウイスキーを飲み比べます。

トリス クラシック

庶民派国産ウイスキーの、代表選手ですね。安いだけでなく、まろやかさといい、風味といい、日本人の好みに合った、本当に美味しいウイスキーだと思います。キーワードは「スッキリ芳香」です。

大正時代に発売した「トリスウイスキー」は、模造ウイスキーとも呼ばれ、あまり美味しいものでは無かったようですが、「安くても、良いものを」という思いで改良、改善。サントリー創業者の鳥井信治郎さんの思いは、今でも受け継がれていると思います。レンガ色でクラシック感あふれる紹介サイト「トリスクラシック誕生の背景」を見ながらグラスを傾ければ、美味しさも際立ちます。

魅力的な「おまけ」が付くこともあります。今回は炭酸水でした。女優の吉高由里子さん。加山雄三さんの「君といつまでも」が流れるCMでは、正しいハイボールの作り方も紹介しています。

トリス エクストラ

トリスエクストラは、クラシックより一つハイランク(度数も3つ上がって40度)。キーワードは「すっきりキレの良いあじわい」。

クラシックとの製法の違いは何でしょうか。サイトの紹介コーナーには「バーボン樽原酒を加えることで味わいまろやかに」とあります。ウイスキーは熟成させる樽の種類によって、味わいが変わります。バーボン樽(バーボンバレル)とは、バーボンウイスキーを熟成させた樽のこと。アメリカンオーク素材の樽です。アメリカの法律では、バーボンは新樽でしか醸造できません。使用済みのバーボン樽は欧州や日本に輸出され、再利用されます。樽の価格も安く(10分の1程度?)、バーボンの風味も残っているので、独特な深みのウイスキーが造れます。

エクストラという英語には「追加の、より多くの」という意味があります。高級なバーボン樽を再利用し、追加的な価値を生み出している、トリスエクストラ。「青は藍より出でて藍より青し」という言葉を思い出します。

おまけ.トリスクラシックの「おまけ」

トリスウイスキーには「おまけ」が多いです。30ml分のウイスキーが簡単に注げる「定量ピーラー」、氷と炭酸水を入れるための目盛りが付いた「ハイボールグラス」など。大事に愛用しています。

ブラックニッカクリア

サントリーのトリスクラシックと、ニッカウイスキーのブラックニッカクリア。永遠のライバルというか、奇縁の双子というか。常に競い合いながら、日本の庶民派ウイスキーの「安くて美味しい」クオリティを引っ張ってきた、立役者のような存在です。

テレビ番組で例えるなら、スーパー戦隊シリーズと、仮面ライダーシリーズのようなものでしょうか。いずれも40数年の歴史を有し、時代を映しつつ切磋琢磨し、決してファンである子供たちをガッカリさせません(特にライダーシリーズはイケメン登用でお母様方も)。

ちなみに、ヒーロー物の番組に対する知識は、子供が大きくなって興味を失ってくると、親としても急速に疎遠になります。女の子の親御さんとは、ヒーロー物に関する意思疎通ができず、一方で「プリキュア」とかの話は、当方にはサッパリ分かりません。その一方で、自らが子供だった頃のヒーロー知識は、異業種懇親会(飲み会)などで盛り上がってしまうことがあります。

我が家の冷蔵庫の一つ「なんでも酒やカクヤス」では、ブラックニッカクリアと、トリスクラシックは、同じ値段であるばかりか、「2本で1,320円!3本で1,980円!」として売られています。

さて、ブラックニッカクリアは、サイトのCMを見ても分かる通り、若者に対するアピール度が高いようです。「飲み会、やろうぜ。好きに飲むのが、一番楽しい。」宅飲み、同期飲み、地元飲み、ゲーム飲み・・・。若者たちがワイワイと、楽しそうに料理を囲んでいる姿。トリスクラシックの、しっとり系の女優を起用したオッサン向け(私も含む)のクラシカルなイメージとは、何やら一線を感じます。

上の写真は、ルパン三世キャンペーン中。懸賞金総額1,000万円をゲットせよ!「ヒゲのおじさんはいただいた。」サイトを閲覧し、ルパン三世を見つけることができれば、抽選で1,000名に10,000円分のアマゾンギフト券が当たります。ラインかツイッターのアカウントが必要です。ブラックニッカを買わなくても応募できました。

さっそくスマホで挑戦。商品紹介ページを上下にスクロール、走り回る小さな黒い影をクリック!はずれ!次元大介、峰不二子、石川五右衛門はハズレなのかしら。やっとルパンを捕まえた!そこからは、ラインでの応募が必要です。当たれば一万円・・・ハズレ!また明日チャレンジ!ニンジンを目の前に釣られて走る馬のような気持ちがします。暇つぶしならば、スマホゲームよりも楽しいかもしれません。

ブラックニッカ リッチブレンド

セール時には千円を切りますが、ちょっとリッチなボトルです。テーマは以下の通り。
 オトナを、
 ゆっくり、
 楽しもう。
優しい飲みやすさを残しながらも、少し甘めで、深みのある香りが特徴的。高級感のあるサイトでの商品紹介では、「仲間とワイワイ飲むのとは違う、ウイスキーの楽しみ方を見つけた。」明らかに「ブラックニッカクリア君とは違うよ」ということをアピールしている、兄貴分のような存在です。ウエストがキュッとしていてスタイリッシュなボトルです。それでもまだまだ、値段的には庶民の見方です(笑)。

ニッカウヰスキー(ニッカウイスキー)の創設者、竹鶴政孝さんは、サントリーを退職後、北海道の余市で「大日本果汁株式会社」を設立。地元のリンゴを使った「日果林檎ジュース」を主力としつつ、ニッカウヰスキーを発売しました。

ニッカウヰスキーのサイトの竹鶴正孝物語には、ご本人と、スコットランドで巡り合った奥様リタさんの写真が掲載されている。2014年に放映されたNHKテレビ小説「マッサン」は、竹鶴正孝さんの物語。

ドラマのテーマソング中島みゆき「麦の唄」(←YouTube公式)には、感動を覚えずにはいられない。「私は誰に、似ているだろう?生まれた国、育つ国、愛する人の国。麦は泣き、麦は咲き。明日へ、育っていく」スコットランドで生まれ、日本で育った、美味しいウイスキーたちは、今でも私たち(庶民の)明日への活力になっています。

おまけ.ニッカウヰスキーのファミリー

酒屋さんに貼られていた広告です。ブラックニッカは三兄弟。濃厚でスモーキーな長男:ディープブレンドさん。スイートフェイスで魅惑的なスタイルの次男:リッチブレンド君。気軽ですっきりライト感覚な三男:クリア坊や。飲み比べの参考になります。

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