メディア的にも比較的有名な、今風の洒落た銭湯。文京区千駄木にある、「ふくの湯」。週末は朝の8時から開店している。遠方からカップルで来る客もあるそうだが、果たしてそのとおりで、何組かの、番台前で待ち合わせている姿を見かけた。噂に違わぬ人気ぶりだ。
文京区、千駄木にある「ふくの湯」さん。各種メディアにも頻繁に見られる、現代風のオシャレな銭湯です。朝湯を開いていることでも有名です。週末は朝の8時から、お湯には入れます。レビュー記事には「遠方からカップルで来る客もあります」とのこと。果たしてそのとおりで、何組かのカップルが、番台の前で待ち合わせている姿を見かけました。幸福のふく、ふくの湯。待ち人の姿は、何となく、幸せそうでした。
訪問したのは、休日の午前中でした。はじめは、温水プールに来るつもりでしたが、最近は仕事が結構忙しく、休日といえど朝から何となく疲れてしまったので、早めに開いている銭湯を探してみると、ふくの湯さんが、グーグルマップ上で「開いてるよ!」とアピールしてきました。
文京区は、区民プールが素晴らしく新しくて快適なのだけれど、文京区民または働き先が文京区の人しか利用できないのが残念です。千駄木駅周辺は、お寺や神社も多く、比較的静かな住宅街が広がっています。文京区という名前は、1947年に当時の小石川区と本郷区が合併したあとに、公募によって決められたそうです。東京大学をはじめ、学校関係の施設が多いことから、文京区、と名付けたそうです。
さて、「ふくの湯」です。玄関は、二階へ上がる階段の先にあります。階段の横には、簡易的な椅子のエレベーターが付いています。玄関をくぐると、小さな待合室と、これぞ銭湯!といった堂々とした番台があります。福ふくしい(太っているという意味ではなく)優しげな女将さんが迎えてくれます。お馴染みの牛乳やオロナミンC、地サイダーが売られています。
サッパリとした、湯上がりの後。番台でファイブミニをいただき、こらから、かっぱ橋道具街を散歩しようと思い、近くのバス停から、浅草寿町行きのバスに乗った。このバスが、大混雑だった。浅草へ観光に行く、お年寄りの方々で、一杯。巣鴨を経由して浅草へ向かう都バスの車内は、ハンパない高齢化を迎えていて、年配の方々による座席の争奪戦が繰り広げられた。
脱衣場、大浴場とも、さほど広くは無いけれど、オシャレな趣向が色々と見られます。大浴場の真ん中には、六角形をした、6人が座れる洗い場があります。全体的に、モダンな印象です。ペンキ絵は、立派な赤い富士山、強そうな鷹、美味しそうな茄子のデザイン。一富士、二鷹、三茄子。屋内には、平成三十年の新聞記事が貼ってありました。日本で(つまり、世界で?)三人だけのの銭湯絵師が、ここふくの湯で、ペンキ絵師としての技を競い合ったそうです。椅子は高めで座りやすく、備え付けのシャンプーやボディーソープも高級そうに見えます。
一人用の大きさの「ツボ湯」という五右衛門風呂みたいな樽桶型の浴槽があります。常にお湯が流れ落ちていて満杯なので、ザブンと入るとお湯が溢れます。ちょっと試しに入ってみました。お湯が少しぬるいので、五右衛門的なグツグツ感は、ありませんでした。
広い浴槽は「ドバイトロピカル風」という入浴剤により、青みがかった色です。南国の爽やかな雰囲気でしょうか。お湯の温度は、少しぬる目。勢いよく噴き出してくるジェットバスを背中にして座ると、ちょうど足の裏にも当たるように底から水流が吹き出ていて、コリがほぐれます。
湯上がり後には、番台でファイブミニを飲みます。まだ午前中でしたので、浅草方面に出て、かっぱ橋道具街を散歩しようと思い、近くのバス停から、浅草寿町行きのバスに乗ります。このバス、浅草へ観光に行くお年寄りの方々で、大混雑していました。お年寄りの聖地・巣鴨を経由して、浅草へ向かう都バスの中。お年寄り同士の真剣な座席争奪戦は、何だかとても切なく見えて、ぜひ本数を増やしてもらいたい、と思いました。