日本酒とは思えないようなパッケージデザインだ。2020年4月から期間限定で発売された、澪（みお）フローズン、100mlパウチ。冷凍庫で凍らせ、揉みほぐしてグラスに注ぐだけで、いわゆる「みぞれ酒」を楽しむことができる。
宝酒造が展開する「澪」ブランドといえば、スパークリング清酒など、独創的な試みで有名だ（と思う）。女性をターゲットにした青い色のスリムなボトルに入った日本酒。街中の酒屋さんでは、「鬼ころし」や「男山」といった「ゴツイ」名前の日本酒たちとは別の、爽やかで青っぽい（？）コーナーに並べられているのを、良く見かける。
みぞれ酒を楽しむには、24時間ほど、冷凍庫で凍らせる必要がある。純度100％のアルコール（エチルアルコール）の凝固点はマイナス114.5度なので、ほぼ「アルコール度数＝凍るマイナス温度」と考えられる。家庭用冷蔵庫は、マイナス18度前後なので（世界標準やJIS規格で決められているそうだ）、アルコール度数が15度前後の一般的な日本酒は半分くらいが凍るので、シャーベット状の「みぞれ酒」になるようだ。
冷凍庫で冷やすこと24時間。子供たちからは「アイスと間違えて手に取り、がっかりした」という苦情を受けた。凍った容器を開封するとき、手がかじかむので、次からは軍手を準備しよう。トリスクラシックのグラスに入れて、スプーンを使いながら食べてみる。あら、意外と美味しい。日本酒のかすかな甘味が美味しい。フローズン清酒は、スイーツのジャンルとしても、悪くなさそうだ。夏に向けて仕込んでみようかな。
